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インドネシア経済の回復に伴い、このプロジェクトが継続されることが望まれている。今までのところ、インドネシア造船所はこのプログラムの一環として、1,500DWT、3,500DWT、6,500DWT及び17,500DWTのオイルタンカーを建造した。

 

4.2.4 ペルニ・ライン社(Pelni Lines)による島しょ間運航客船の建造

最大の客船隻数(1995年は41隻)を保有する国営船会社ペルニ・ライン(Pelni State Shipping Company)は、2000年には客船の所有を58隻まで増やし年間約1,200万人の乗客を運ぶことを計画していた。これまでペルニ社の所有する2,000人及び1,000人乗り客船はすべてドイツで建造されており、500人乗り小型客船についてはドイツの造船所との提携により国内造船所(PT PAL)で建造されてきた。ペルニ・ラインはインドネシア国内の定期航路を運航する500人乗り客船を10隻を建造する予定で、うち2隻は納入が完了している。残りの8隻についても資金難に陥ることなく建造が完了することが望まれている。

 

4.2.5 漁船の建造

1997年に経済危機が起こる以前、インドネシア政府は320GTのマグロ捕獲用延縄漁船32隻を建造する為、スペイン政府より融資を受けていた。全ての資材や機械・機器類はウジュン・パンダン(東インドネシア)の造船所に到着していたものの、経済危機の結果、資金調達難に陥った。1999年には5隻が納入されただけで、残りの漁船は5%から75%の造船作業が終了したにとどまった。2000年には経済回復が予測されており、これら漁船の建造は継続されるものと見られている。

 

4.3 舶用機器の需要見通し

ここでいう舶用機器とは、船舶のスムースかつ安全な運航に欠かすことのできない機器類を指している。機関室の機器類(ストレーナー、索具、海水箱等)、電気機器類(ランプ、ケーブル等)、及び船体装備品(係留装置、錨、換気装置、航行装置、救命道具、火災探知機、消化設備、貨物取扱機器等)などが含まれる。概して舶用機器は同様の陸上用機器と区別されており、以下のような特殊条件を満たさなくてはならない。

 

 

 

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