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2000年以降には、インドネシア経済の回復と再成長が見込まれており、以下の造船計画は近い将来に復活、実現の可能性が高い。

 

4.2.1 カラカ・ジャヤ(Caraka Jaya )国内船隊スクラップ&ビルト計画における4,200DWTセミコンテナ船15隻の建造

これら船舶建造はカラカ・ジャヤ計画における56隻の造船計画の最終フェーズにあたる。輸入された機械・機器類は1993年から造船所に保管されており、将来の所有者(国営船会社のジャカルタ・ロイド:Jakarta Lloyd shipping company)は現在、上記造船計画実行の為資金調達に奔走している。

 

4.2.2 日本政府による2段階融資に支えられた国内船隊近代化プログラムにおける5,000DWTの貨物・セミコンテナ船約25隻の造船

1997年に海上交通局(Seacomm)と共同で実施された国際協力事業団(JICA)の調査によると、2000年には243,760DWTの国内船舶(一般貨物船、セミコンテナ船、多目的船など)合計244隻が船齢30年を超過する。これらの船舶は日本政府の2段階融資プログラムを利用して、新しい船舶と代替することが提案されていた。ところがインドネシアにおける経済危機の為にプロジェクトは延期された。現在インドネシア政府と日本政府の間でこの計画について再度見直しの為の話し合いが持たれており、両政府がプロジェクトに合意すれば実現の運びとなる。前出の調査で触れられていたように、244隻の老朽化した船舶は5,000DWTの新しい船舶、あるいは中古船舶49隻と取り替えられる。この内半分が新しく建造される場合には、国内の造船所がこれに従事するものと見られている(25隻)。

 

4.2.3 国営石油会社プルタミナ(Pertamina)のスクラップ&ビルト計画におけるタンカー建造

プルタミナでは3,700,000DWTのタンカー155隻を運航している(47隻を所有、108隻をチャーター)。1990年より、プルタミナは同社の長期傭船(LTTC: long term time charter)、及び裸用船分割払い購入(BBHP: bore boat hire purchase)融資プロジェクトのもとにタンカー船隊代替プログラムを開始した。この代替計画では10年間に、15,000DWT、3,500DWT、6500DWT、17,500DWT、30,000DWT及び35,000DWTのオイルタンカー100隻を取り替えることとなっている。1999年までに合計55隻が納入されている。

 

 

 

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