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資料14

MAN B&WのCoCoS (Computer Controlled Surveillance)

 

1. 目的

CoCoS (Computer Controlled Surveillance)とは、MAN B&W Dieselグループのエンジンの保守管理、部品調達に関するソフトウェアであり、以下のサービスを提供するためのものである。

(1) ディーゼルエンジンの有効性と信頼性の向上

(2) 運航コストと損失の効率的削減

(3) エンジンの保守管理計画の効率的な作成

(4) 予備品の容易かつ明確な認識

(5) 統合的な在庫管理と予備品調達

 

2. 具体的内容

CoCoSは、以下の4つのソフトウェアから構成されている。

(1) CoCoS-EDS (Engine Diagnostic System)

MAN B&Wグループの1世紀を超える経験と技術に基づき作成されたエンジンの性能評価を支援するエンジン診断システムソフト。本ソフトは、エンジンの診断を行うのみならず、エンジンの性能のデータ及び傾向の記録、監視及び蓄積にも活用できる。本ソフトの主な目的は、1]船上、事務所等での判断の支援、2]エンジンの有効性、信頼性の向上、3]エンジン故障による運航コストと損失の削減である。本ソフトを十分に活用するには、警報システムや他のデータシステムとオンラインでつなぐことが望ましいが、必要データを手動入力すればオフラインでも使用できる。

(2) CoCoS-MPS (Maintenance Planning System)

エンジンや他の機器の予防保全保守管理の計画立案・実施を支援するソフト。目的はEDSと同じであり、これは、1]MAN B&Wグループのエンジンの包括的な保守整備プログラム、2]部品の消耗と稼働時間の予測、3]保守整備履歴と経験の記録等により達成される。本ソフトは、単独システムとして使用可能であるが、CoCoS-SPC及びCoCoS-SPOと直接結合することにより、より効果的な活用が可能となる。

(3) CoCoS-SPC (Spare Part Catalogue)

本ソフトによりMAN B&Wグループのエンジンの予備品カタログにアクセスできる。本ソフトの目的は、1]船上等におけるエンジン等の予備品の特定の支援、2]予備品情報への容易なアクセスである。本ソフトは、単独システムとして使用可能であるが、CoCoS-MPS及びCoCoS-SPOと直接結合することにより、より効果的な活用が可能となる。

(4) CoCoS-SPO (Stock Handling and Spare Part Ordering)

本ソフトは、在庫予備品の取扱い・管理並びに必要な予備品の購買を支援するものである。本ソフトにより承認部品の追跡や構成部品の運転記録やオバーホール履歴の記録などにも活用できる。本ソフトの目的は、1]在庫予備品の取扱いの支援、2]現時点の在庫の情報の提示、3]予備品の入手可能性の予測、4]予備品購買の支援である。本ソフトは、単独システムとして使用可能であるが、CoCoS-MPS及びCoCoS-SPOと直接結合することにより、より効果的な活用が可能となる。

 

 

 

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