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機関名称をSLT (Super Long stroke 4cycle Trunkpiston engine)形機関とする。以後、本稿では本研究開発機関をSLTと称する。

 

表1 機関主要目

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3.2.2 研究開発の課題

低速4サイクル機関のロングストローク化、高出力化による強度上、機構上の課題

・スラストピストン面圧の検証

・燃焼、スラスト用分割式ピストン

・運動部慣性力増大への対応

・ピストン潤滑およびピストン冷却

大気汚染物質の排出低減のための燃焼技術

・CO2低減(低燃費化)とNOX低減の技術

その他

 

3.2.3 要素検討

(1) スラストピストン面圧の検証

SLTは従来の低速4サイクル機関に比べてシリンダ内最高圧力を上昇させているため、スラストピストンに作用する荷重が増加する。また、連接棒との干渉を防止するためにシリンダライナの下部から40%付近までスリットを設けており、受圧面積の減少によるスラストピストンの面圧およびpv値の増加が予想される。

スラストピストンに作用する荷重、面圧、pv値を求め、従来の機関と比較検討の結果を図5、6に示す。

最大値は弊社の従来機関の実績の範囲内である。また、シリンダライナのスリット部はシリンダ内圧力が低下した位置であり、受圧面積の減少を考慮しても問題のない値であることが確認できた。

 

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図5 スラストピストンの面圧

 

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図6 スラストピストンのpv値

 

 

 

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