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(2) タグボートの配置

両舷配置と片舷配置とに大別され、バーシング・フェイズには片舷配置が適用される。

アプローチ・フェイズが両舷配置ならば、フェイズの移行時に配置を入れ替える。

(3) 制御のパターン

基本パターン:増減速、回頭、横移動

複合パターン:減速しながら回頭するなど。

(4) 分配のパターン

代表的なパターンには、次のようなものがある。

平行パターン:船首と船尾の推力のバランスをとり、回頭指せずに横移動させる。

偶力パターン:船首と船尾のタグが逆方向に推力を出すことにより、偶力を作る。

調節パターン:少数のタグが微妙なズレの調節を分担する。

 

107-1.gif

図4 分配パターンの例

 

(5) パターン相互の関係

操船のパターンは、様々に組合せることができるが、実際に使われる組合せは、かなり限定され、およそ下図のような関係がある。

 

107-2.gif

図5 パターンの関係

 

3.2 分数協調システムの設計

3.2.1 システムの基本設計

(1) 操作と動作

1] 操作

個々のタグボートに対して指令を出すのではなく、船体運動を制御するための力(前後方向の力、左右方向の力および回頭モーメント)の総量を与える。

ここでは、タグボートの数に関わらず、この3個の値のみを与えればよく、従来の方法よりも飛躍的に単純な操作となる。この方法による操作を、以後マクロ操作と呼ぶ。

 

 

 

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