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下部グランドシール及びデッキ(ストック)シールのメンテナンス支障とならないこと。

以上の開発ターゲットを満足する装置を開発設計した。

 

2.6 艤装の簡略化

従来舵装置は、下記(1)の機器、部品などに分割され、場合によっては幾つかをまとめて、別々のメーカで設計、製造され、(2)のような手順で船内作業で現場調整しながら組み立てていた。

(1) 物品の分割:舵取機/舵取機補機台/デッキ(ストック)シール/ラダートランク/ネックブッシュ/舵軸/舵板等

(2) 工事の所掌分割:仕上代を付けた素材を船体ブロックに組み込み/軸芯出し/ボーリングエ事/据付ライナ調整工事/据付ボルトリーマ通し/ネックブッシュ外径仕上、圧入/等

本開発は図2-aに示すように、これらを当社が一括して調和をとって設計し、工場内で仕上組立完了することを指向した。

大型船においては、図2-bに示すようにラダートランクは船体構造利用のままとし、舵取機と舵取機台を一体に結合して工場内で完成する。この舵取機と台を体状態で舵取機室甲板に設けられた舵取機台用孔に挿入し、軸芯に合わせて固定する。

これにより、造船所の複数部門に渉る設計の省略、能率の低い船内工事の省略を徹底し、総合コストの低減、工期の短縮に寄与出来た。

 

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