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また、ΔCfを満載、70%載貨の両状態とも0.0003、伝達効率を0.97とし、副部の影響として、模型船装着の副部(バウスラスター孔および舵)以外にビルジキールの摩擦抵抗(長さ27.0m、深さ0.8m)を考慮した。なお、模型船の伴流係数から実船の伴流係数への推定では、通常、矢崎の修正係数が用いられる。しかし、本推定では、本船型が伴流利得が少ない大直径プロペラ装着の瘠せ型船型であるため、類似船の実船データを基にその係数を1.01とした。

 

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図13 剰余抵抗係数

 

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図14 自航要素

 

70%載貨状態におけるトリムおよび船尾形状による、剰余抵抗係数およびEHPの相違を表1に示す。トリム0.60mの方が1.30mに比べ、20ノット付近で約2.5%EHPが小さかった。また、70%載貨(2)<トリム0.60m>状態において、トリムタブ付加では6.0%EHPが減少し、船尾端2m延長では3.6%EHPが減少した。

 

表1 トリムおよび船尾形状による抵抗性能の比較<70%載貨状態>

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また、速力推定結果の一覧を表2に、EHP曲線およびBHP曲線を図15および図16に示す。70%載貨状態におけるトリムは、0.60mの方が1.30mに比べ0.15ノット程度有利である。また、トリム0.60mの状態において、トリムタブ付加では0.4ノット程度の速力向上、船尾端2.0m延長では0.2ノット程度の速力向上となった。

 

 

 

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