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3) 速力変化の計算

速力を19ノット、20ノット、21ノットの3点に変化させ、水槽試験との対比を行った。

図6にEHPの比較を示す。比較した試験値は、昨年度実施したA船型の模型試験によるものである。計算ではその絶対値が水槽試験結果よりも大きく出ているが、速力変化に伴うEHPの変化量は水槽試験値と一致している。

 

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図6 TM4mdfと水槽試験のEHPの比較

 

4) 船尾形状変化の計算

本計算法による船型の相対評価の実用性が確認できたので、続いて原型に対する船尾形状変化(船尾端のトリムタブ有無)の計算を行った。計算結果によるとトリムタブ付加により、速力20ノットにおけるEHPは4,772kWから4,687kWに減少し、トリムタブ付加の有効性が確認できた。

後述の水槽試験に比べ、その変化量が若干小さくなった理由としては、計算上では航走時の沈下およびトリム変化が考慮されず、両船型で同じ姿勢を仮定しているためと考えられる。図7に原型と船尾変化の波高コンターを示す。

 

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図7 原型と船尾変化の波高コンター

 

 

 

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