以上の値を(9)式に代入して、リチウム採取コストを求めれば4,035円/kgとなる。 また、燃料費C3を計算するにあたり、石油価格が変動することを考慮し、石油価格が変動したときのリチウム採取コストCostを計算し表1に示した。 現在のリチウム輸入価格は平均2,000円/kg(含利益)である。現在、今回採取コストで試算した吸着剤の約2倍の吸着性能をもつ吸着剤が開発されており、これを使用すれば、採取コストは約半分すなわち、ほぼ輸入価格と同じコストになることが期待される。
以上の値を(9)式に代入して、リチウム採取コストを求めれば4,035円/kgとなる。
また、燃料費C3を計算するにあたり、石油価格が変動することを考慮し、石油価格が変動したときのリチウム採取コストCostを計算し表1に示した。
現在のリチウム輸入価格は平均2,000円/kg(含利益)である。現在、今回採取コストで試算した吸着剤の約2倍の吸着性能をもつ吸着剤が開発されており、これを使用すれば、採取コストは約半分すなわち、ほぼ輸入価格と同じコストになることが期待される。
表1 コスト計算結果
3. あとがき 本研究開発において、想定実機の1/12程度の吸着床タンク基を模型として製作し、浮体式海水リチウム採取システムの模型実験を実海域において実施した結果、以下の知見が得られた。すなわち、吸着床タンクの重要な要素技術である、逆止弁の性能が確かめられた。また、吸着床タンクでの吸着実験が実海域で行われ、海水リチウムの吸着量がほぼ実験室のものと同じ傾向にあることが確かめられた。そして、吸着床タンク内の流れの可視化や吸着床タンクの動揺が吸着性能に及ぼす影響も認められた。さらに、数値シミュレーションにより、吸着時間、平均吸着係数、平均透過流速を変化させた場合の吸着量、採取量、年間採取量を計算し、吸着日数と吸着量との関係及び平均透過流速と年間採取量の関係を求め将来的なリチウム採取量を予測した。また、その結果や実験で得られたデータを用いてシステムの吸着量の数値シミュレーションを行い、バージによる浮体方式海水リチウム採取システムの採取コストを示した。
3. あとがき
本研究開発において、想定実機の1/12程度の吸着床タンク基を模型として製作し、浮体式海水リチウム採取システムの模型実験を実海域において実施した結果、以下の知見が得られた。すなわち、吸着床タンクの重要な要素技術である、逆止弁の性能が確かめられた。また、吸着床タンクでの吸着実験が実海域で行われ、海水リチウムの吸着量がほぼ実験室のものと同じ傾向にあることが確かめられた。そして、吸着床タンク内の流れの可視化や吸着床タンクの動揺が吸着性能に及ぼす影響も認められた。さらに、数値シミュレーションにより、吸着時間、平均吸着係数、平均透過流速を変化させた場合の吸着量、採取量、年間採取量を計算し、吸着日数と吸着量との関係及び平均透過流速と年間採取量の関係を求め将来的なリチウム採取量を予測した。また、その結果や実験で得られたデータを用いてシステムの吸着量の数値シミュレーションを行い、バージによる浮体方式海水リチウム採取システムの採取コストを示した。
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