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2.2.4 脱硝特性試験結果(触媒2層での試験)

(1) 触媒層数(1層、2層)比較試験結果-表4:Run No.2、No.7

第2気化器を用いて触媒2層の入口温度250℃一定でC/N比変更試験を行い、触媒1層の試験結果との比較を行った。図14に示すように触媒1層時と同様に、C/N=4.0程度で脱硝率は一定となった。また図15に示すように、第1触媒からリークしてきたHCにより、第2触媒でも脱硝反応が生じた分全体の脱硝性能は向上した。しかし、リークHC量は少量であるため、第2触媒出口温度もあまり上昇せず、十分な脱硝反応が生じているとは言えない状況である。

(2) 還元剤一括供給・分割供給比較試験-表4:Run No.8〜No.10

第1気化器、第2気化器を用い、灯油25ml/min一括供給(C/N=3.5)、灯油12.5ml/min分割供給(C/N=3.5)、灯油25ml/min分割供給(C/N=7.0)で触媒層入口温度変更試験を行った。図16に示すように、同じ還元剤供給量である灯油25ml/min一括供給と灯油12.5ml/min分割供給を比較すると、第2触媒での脱硝が効率的に行える分割供給の方が、全体的な脱硝性能が良くなるということがわかった。但し、図17に示すように、第1触媒からのリークHC量が増大してくる240℃以下の温度域では、一括供給時でも第2触媒の脱硝反応が活発となり、温度低下に伴う第1触媒の性能低下を補って全体的な脱硝性能を向上させる結果になった。さらに図16に示すように、灯油25ml/min分割供給では、250℃で脱硝率40%になることがわかった。

 

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図14 触媒2層C/N比変更試験における脱硝率の変化(入口温度:250℃一定)

 

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図15 触媒2層C/N比変更試験における触媒層温度・THC濃度の変化(入口温度:250℃一定)

 

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図16 触媒2層還元剤一括供給・分割供給試験における脱硝率の変化

 

 

 

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