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図から、欠陥からのエコーは溶接継手を挟んだ両方の探触子でほぼ同じ位置で検出されている反面、余盛からの形状エコーは、どちらか一方の探触子のみで検出されていることが分かる。

以上のことから、溶接線を挟んで両側に2個の探触子を配置し、両側から探傷を行い、両側の探触子で同一箇所から反射エコーを検出した場合その反射源を欠陥とし、片方の探触子でしか検出できない場合は余盛からの形状エコーであると判定することとした。

 

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図3 横穴加工試験体

 

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図4 反射源位置(レ型開先、ルートギャップ0.0mm)

 

2.2 欠陥エコーの自動抽出ソフトの検討(溶接余盛からの形状エコーの自動削除)

2.2.1 欠陥判定

欠陥エコー自動抽出のフローチャートを図5に示す。探触子CH1及び探触子CH2(探触子CH1とCH2は溶接線を挟んで配置)において得られる探傷波形をそれぞれ採取する。次に、CH1、CH2それぞれについて、採取した探傷波形から最大エコー高さを検出した反射源位置を求める。それぞれの反射源位置の差の絶対値があらかじめ設定した同一欠陥判定距離(δ)以内であれば欠陥と判定するようアルゴリズムを構築し、ソフトを試作した。

 

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図5 欠陥判定のフローチャート

 

 

 

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