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2.3.2 改良内容

平成10年度において摩擦抵抗測定に使用した装置(写真5)は、ローター軸が1点支持にて固定されており、また装置自身の剛性が低いため1mmの軸ぶれを生じ、これが測定値に誤差を与えていた。そのため新たな装置ではローター軸固定を2点支持とし、アルミフレームを用いて高剛性の測定装置を作製した。図3に装置の模式図を、実際の写真を写真6に示す。これにより軸のブレを100μm以内に抑えることができた。次に図4に計測システムの概略図を示す。高精度のトルク検出器を用いることで、トルク2kg・mに対し精度を0.05%に上げ、微小な摩擦抵抗変化の検出が可能となった。また試験体(ローター)のサイズを、従来直径80mm×高さ100mmを直径100mm×高さ400mmへ変更し、水との接触面積を増やすことによって測定精度の向上を図った。

 

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写真5 平成10年度仕様の摩擦抵抗測定装置

 

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写真6 新たに作成した摩擦抵抗評価リグ試験機

 

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図3 摩擦抵抗評価リグ試験機の概略

 

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図4 摩擦抵抗計測システムの外略図

 

2.3.3 試験測定結果

作製した装置の性能を評価するため、塗料の摩擦抵抗を測定した。動的に釣り合いのとれたSUS304製ローター(図5)の円筒部分表面をアセトン、エタノールで脱脂し、プライマー(関西ペイント殿製SDジンク1000)にて下地処理を行った。次に防汚塗料である自己研磨塗料(関西ペイント殿製カラーエクシオン赤)をベースとし、各種塗料をエアスプレー(アネスト岩田殿製W-2003、吹き付けエア圧力4kg/cm2)にて塗布した。

 

 

 

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