2.2 コンテナの輸送容量の予測
コンテナ船の建造需要量はタンカー及びバルカーと同様に次の式で求めた。輸送量の単位系がトンからTEUになっていることに留意されたい。なお、最近はコンテナ船の大型化が著しいため、総解撤喪失量を新規建造需要量(TEU/年)として各船型に割振る際に考慮させることとした。
TCm+1=TCm-TLm+TDm
=TCm-TLm+(TBm+TLm)
=TCm+TBm
TCm+1:m+1年初頭における総輸送容量(TEU/年)
TDm:m年における総建造需要量(TEU/年)
TLm:総解撤喪失量。m年において解撤及び事故により失われリプレースされる輸送容量(TC)の総計(TEU/年)
m:西暦年
TBm:新規船腹需要量、輸送量の増加に応じて新たに必要となる輸送容量(TC)の総計(TEU/年)
2.2.1 新規船腹需要量の予測結果
新規船腹需要量(TB)の年増加率は(1)で予測した総貨物量(TN)の年増加率に比例すると仮定し、1997年の総船腹量(TEU)=3,973×103のlower caseでは2.8%分である111×103TEU/年を、upper caseでは6.0%分である238×103TEU/年を、2000年以降の新規船腹需要量(TB)とした。
基盤協(2000)においては、タンカー及びバルカーと異なり、コンテナ船は船型ごとの新規船腹需要量(TB)の予測を行っていない。
今回は、近年の大型化を反映させるため船型毎に最近5年の建造実績量(TDjm)の平均値(TDj)を次式で求め、この比で新規船腹需要量を割り振ることとした。TDjと船型ごとの比率を表2.2-1に示した。