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1.2 基本的な数値の整理

さて、モデルを解いていくためには様々なデータが必要となるが、基本となるのは輸送量、船腹量、燃料消費率の3つである。それぞれのデータは船種別・船型別・船齢別に示されているわけではないので、適切な仮定をおいてカテゴリー別に振り分けていく必要がある。

なお船種については、余り細かく分けると煩雑であること、入手できる統計データの区分等を考慮して、タンカー、バルカー、コンテナ船の3種に大別して扱うこととした。

 

1.2.1 外航船舶による世界の年間貨物量及び年間輸送総量

輸送量については、タンカーが運ぶ原油及びその他の石油製品、バルカーが運ぶ鉄鉱石その他のドライバルクは、年間に輸送した重量ならびに輸送トンマイルとして統計が得られている。一方、コンテナ輸送については、コンテナヤードを通過するコンテナ数は精度の高い統計があるものの、輸送重量や輸送トンマイルの統計はない。

表1.2-1に1997年の世界での年間貨物量(TN)及び年間輸送総量(TR)を、荷種別の輸送トン及び輸送トンマイルとして示した。参考として、コンテナについても重量換算したものを併せて掲載した。コンテナ年間輸送総量の重量推定方法は1.2.2に示す通りである。

 

表1.2-1 バルク貨物とコンテナ貨物の年間貨物量(TNi)及び年間輸送総量(TRi)(1997年)

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造船業基盤整備事業協会提供資料(2000)、Lloyd's Register of Shipping(2000)「WORLD FLEET STATISTICS 1999」より作成。

コンテナ取扱量推定方法については、1.2.2を参照。

なお、平均輸送距離は(平均輸送距離)=(年間輸送総量(TR))÷(年間貨物量(TN))から算出した。

 

 

 

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