実際には、ステップ1と2は相互に排除しあう関係ではない。調査官がデータ収集ステップを開始する時、調査の準備的段階でたとえ断片的情報であっても、この情報を事件経緯の文脈に置こうとする考えは当然である。こうした同時並行活動をしやすくするため、SHELとReasonの両モデルを図2に示すように組み合わせることができる。
図2 SHEL及びReasonハイブリッドモデル
調査中に収集したデータ(すなわち、事象や状況)は修正SHELモデルの複合構成要素を用いることによって、Reasonモデルをベースとして事件テンプレート(この場合、事件のシナリオ)を取り囲む構造に体系化できる。原因となりうる要素、すなわち、不安全行為/不安全意思決定及び不安全条件がこれにより特定される。
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