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■日韓舶用機器競争力比較

・日韓間の貿易統計(運輸省/舶用工業製品の輸出入状況)から両国舶用機器の競争力の現状を評価すると表のとおりである。一部を除き日本の競争力が韓国を上回っている。但し、韓国国内の新造船建造実績の増加と従来の国産化政策により韓国企業は着実に実力を向上させており、現在、日本の競争力が韓国を上回っている分野でも、今後については予断を許さない。

 

図:品目別日韓舶用機器競争力比較

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注1:日本の対韓国純輸出比率、日本の対韓国輸出金額の2つの軸で評価。大型エンジンは参考。

注2:競争力は価格競争力と品質を始めとする非価格競争力により構成されている。競争力の総合的評価には「純輸出比率」が一般的であり、その数値はインタビュー調査と概ね一致している。なお、日本の対韓国純輸出比率=(対韓国輸出額-対韓国輸入額)/(対韓国輸出額+対韓国輸入額)と定義され、-100%から+100%の値を取る。純輸出比率がプラスであれば、日本の競争力は韓国より強く、マイナスであれば、韓国の競争力が日本を上回っていることを示す。

注3:韓国の舶用機器競争力の上昇により、時系列的にA→B→Cの方向でポジションが変化していくものと予想される。

 

■韓国舶用工業界の日本に対する要望事項

・対日要望として指摘された項目は、1)ポンプ、航海計器分野での技術移転、2)日本の造船企業の韓国製舶用機器調達の拡大(日本市場は閉鎖的との指摘もあった)、3)日韓間の業界構造調整、である。

 

 

 

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