本調査研究は、FMSにおける異システム間相互接続を対象とした。そのため、船内に設置される航海系、機関系等システムとの相互接続についてはIEC等、他の標準化団体での成果を活用することを基本方針とするほか、FMSで扱われるデータの標準化についても同様の方針をとった。
3.2 API技術の現状及び将来動向調査
本調査研究の目的に沿った調査を行うため、わが国及び欧米のフリートマメジメントシステム関連プロジェクトの内容を調査するにあたり、ネットワークシステムやアプリケーションデータに観点を絞った調査項目を設定した。
また、それらのプロジェクトで採用されたり、一般市場においてデファクトスタンダードとなっているプロトコルやアプリケーションプログラムインタフェースに関する調査項目についてもあわせて設定した。
表3.1は調査を行ったプロジェクトの一覧である。
表3.1 調査対象としたフリートマメジメントシステム関連プロジェクト

各プロジェクトにおいて採用を予定されるAPI部の技術については現状段階で全てが明確になっているわけではないが、米国のISIT プロジェクトほかにおいては、分散型オブジェクト指向システムの採用を計画している。
表3.2はAPI部を中心とした調査を行ったデファクト技術の一覧である。
表3.2 調査対象としたデファクトシステムのAPI

1) WebシステムのFMSNへの適用評価
WWW/Java等を使用したフリートマネジメントシステム用のネットワークを構築する際は、一つのノート内にサーバ及びクライアントの両機能を有する"サーバ/クライアント方式゛が最も適していると考えられる。
一方、この方式を異システム間相互接続性という観点からみた場合、HTML(Hyper Text Markup Language)文書、Java Applet等、汎用的手段が使用できるため、異システム間の相互接続実現は比較的容易に達成できると考えられる。
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