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3.3 舶用ボイラ用試験バーナの燃焼テスト・解析

(1) テスト炉:

水平焚水冷式丸形炉(直径1.1m×長さ2.7m)

最大燃焼能力約200×104kcal/h

(2) 使用燃料:

燃料としてA重油およびC重油を使用した。以下に、A重油およびC重油の成分分析結果を示す。

 

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(3) テスト方法

最初に、燃料にA重油を使用して、数種類のバーナ仕様における燃焼テストを試み、各試験バーナにおける着火状態、火炎の安定性の確認、および期待した性能が予測されるバーナの仕様を選択しその選択した仕様においてデータ採取を行なった。その後、各仕様におけるデータ解析・整理を行なった。

次に、燃料にC重油を使用して、燃焼テストを行なった。本テストでは、短炎化、低NOx化に加えて、低O2燃焼、燃料の低質化等の性能に対して、それぞれの性能向上を検討した。

 

4. 研究結果および考察

表4に考案した試験バーナ仕様の構造および燃焼試験結果を示す。本結果は、排ガス中の残存O2濃度が4%付近でのデータを示している。以下に各試験バーナ仕様における詳細結果を示し考察する。

 

(1) A-1(標準ディフューザ)

現行品の性能確認を行った。NOxは、A重油で100ppm(O2=0%換算値、以下同じ)、C重油で225ppm、火炎長さ1.2m(A重油、以下同じ)となった。

(2) A-2(標準ディフューザ+4分割アトマイザを使用)

火炎を分割するために、4分割アトマイザを使用した。NOxはA、C重油ともにわずかに減少したが、火炎が長くなった。このアトマイザは、分割したために、燃料の微粒化がわるくなっており、この影響がでたものと思われる。火炎は期待したほど分割されていないように見えた。

 

 

 

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