しかし、冷媒入口側については、図II・IIIから判断すると蒸発器の1/4程度の能力ダウンと判断出来る。
又、現状のメーカの値は圧縮機100%の能力時の値であっても、もし圧縮機の能力が少なくなった時には、冷凍装置としては液戻りの運転になる可能性がある。
(2) 今後、蒸発器等の専用熱交換器メーカには、どのような事でもある程度計算実験を十分行い、少々の圧縮機の能力ダウンにも十分対応できる熱交換器の設計、製造を依頼したい。
6. 実用化について
前述のとおり、本調査研究で得られた成果は、小型空調機としては実用化には何等問題点は無いと考えられる。
この場合についても、空調機の圧縮機に対して明確な冷媒量を決定し、液圧縮が無い様にする必要がある。いくら冷媒をうまく分配、分流し蒸発器の形状をかえても、基本を守らなければ装置としては成り立たない。
なお、大型の空調機については、どの様な蒸発器を設計するか今後検討する必要がある。