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オ 船舶識別符号(MID)の取得のための付加経費や、手続き面で装備終了までに期間がかかる。

(3) 新しい小型船舶用衛星イパーブの検討

小型船舶に救命設備を導入・普及させるには、小型化と低価格が重要なポイントとなり新しく小型船舶用衛星イパーブを検討する場合もこの2項目を重点に検討する必要がある。

1] 小型化

表3.4.2-3に現有のGMDSS対応の衛星イパーブ及び小型船舶用衛星イパーブ外形寸法例を示す。

表3.4.2-2に示す通り小型船舶用衛星イパーブの性能要件は緩和されているので、新たに小型船舶用衛星イパーブとして、現在の技術を使用して開発した場合は、表3.4.2-3に示す小型船舶用衛星イパーブ(本体)に対し、外形寸法で約70%、容積で約1/2までの小型化の可能性がある。

 

表3.4.2-3 現有衛星イパーブ及び小型船舶用衛星イパーブの外形寸法の例

(国内、海外製品より選択、小形船舶用は国内製品)

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2] 低価格化

価格については生産台数により左右されるが、現在の小型船舶用イパーブの性能要件で製品化し、一般船舶用衛星イパーブの約10倍の規模で生産することで算出した場合は、現在の小型船舶用衛星イパーブの約1/2近くまでの低減が可能であると思われる。

さらに、許可申請手続き(特に識別番号の指定方法)の簡素化などが図れれば付加経費が軽減されると思われる。

3] PLB(個人の救難用)の導入

小型船舶用イパーブを新たに開発した場合でも小型化、低価格化にも限度がある。

 

 

 

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