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従って、法制化につながる或いはつながらない、現行法上の制約といったことにあまり捕らわれずに、自由に議論し、方策を検討していくこととし、皆様のご意見をお願いしたい。

○ 小型漁船の場合は、一人乗り操業が多いのが現状であり、一人乗り漁船の通信手段についても是非ご検討いただきたい。

□ 一人乗り漁船の海難は元より、一人乗り漁船での海中転落事故も含めて検討していきたいと考えている。

○ 船舶を使わない海洋レジャー、例えばダイビングでも毎年多くの事故が発生している。海中転落に対応した有効な機器ができるのであれば、それをダイビングにも応用できると考えるので、期待したい。

□ ダイビングまでは対象としていなかったが、海中転落事故への方策で応用できれば幸いである。

◎ 個人個人が装備するような通信機器が、将来的に充実すれば、海中転落事故にも、お話のあったダイビング事故等にも対応できる訳であり、現在の科学技術を以ってすれば、遠からず実現するものと思うが、この委員会の2年間では難しいのではないか。

○ 過去に水産庁等の委員会において、海中転落事故に対応する機器の検討が行われ、そういった機器も考えられているが、その普及を図るとなると、製品の価格の問題等があってなかなか難しいというところであった。今回の委員会ではそういった問題も含めて検討できればと考えている。

6] 議題1「非GMDSS船の遭難時における連絡手段の現状等」

ア・イ 小型漁船及びプレジャーボート

「GMDSS体制下における漁業無線による遭難通信の概要」について、全国漁業無線協会の山崎委員が資料GM(00)1-3により、「プレジャーボート愛好者の使用無線設備」について、海上保安庁警備救難部救難課が資料GM(00)1-4により、それぞれ説明し、これに対して次の質疑応答、意見等があった。

○ 最近では、小型船舶にも携帯電話が普及しているようであるが、携帯電話を利用した捜索の方法について、現状はどうか。

△ 例えば、行方不明の船舶について、乗組員が携帯電話を所持してれば、携帯電話会社に照会することにより、どの中継局のエリア内にいるかを知ることができるので、その中継局を中心として約10海里程度の捜索海域を設定し、捜索するという方法を採っている。

○ それは、携帯電話の電源が入っていなくても判別できるか。

△ 電源が入っていなければ判別できない。電源が入っていなければ、最後に使用した中継局までの記録が残っている。

□ 小型漁船に現在携帯電話がどの程度普及しているかという正確なデータは、ないと思うが、ある漁協で聞いてみたところ、現在約半数程度であり、なお増加傾向にあるという回答があった。

 

 

 

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