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地元の市役所の緑化推進担当の職員を中心にしたグループが、この地を里山保全活動の場にしようとしたのは、里山と奥山の生物の混在する生態系調査の結果を踏まえて、人が積極的に関わる自然保護活動の実践、啓発、今までの行政主導の押しつけともいえるボランティア活動に対して新しい住民活動を考えてのことでした。

3年前の雨の日に5人で始めた作業は、今では毎月2回、年齢、社会的な立場を越えた多くの人が参加する賑やかな活動になりました。冬には落ち葉掻き、常緑樹やタケの伐採と薪作り、夏には下草刈りと実生苗の保護など、変化に富んだ作業を季節ごとに楽しんでいます。年間を通じて、参加者のコミュニケーションを目的とした昼食の準備も大事な作業で、この作業だけに食材持参で参加するメンバーもいます。

 

活動を始めるにあたって大事にしたことは、自然生態系の摂理にそうのは当然として、作業を義務としてするのではなく楽しもう、参加者が少なくても休まず毎月続けよう、渋々参加するのではなく自分の意志で参加する人によって成り立つ活動にしようということです。このことは、今も里山保全活動団体「遊林会」の基本です。

私たちは、共に淀川水系の里山に関わる者として皆様の身近な仲間です。

 

 

 

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