(1) 作業道具の準備
里山での下刈りや枝切りには厚鎌と鉈を使うのが普通で、能率も上がるのですが、使い慣れない市民が使うには不安があります。それは不特定多数の市民が一緒になって作業に熱中していると、つい、周囲に対する注意がおろそかになってしまい、思わぬ怪我の発生が心配されるためです。また、鎌や鉈で切ると切株の切口が鋭くなり、後で林内を歩く際にも危険です。そこで、市民には剪定ばさみと剪定鋸を、1人当たり1丁ずつ用意し使ってもらうようにします。これらの道具を購入する際には、高くても比較的高級なものを選ぶほうが、切れ味が良くて作業がはかどり、しかも長持ちするので結局、得をすることになります。
一方間伐作業には、このほかに立木の伐採や木材の切断に適した大鋸が必要です。伐採後に切り払った枝や、下刈りした低木を束ねるための縄も用意する必要があります。また、少しは鎌も準備しておくほうがリーダーが参加者を誘導する際などに、山道の行く手を阻む草木を刈り、切り開くときなどに便利です。
軍手の着用は手を痛めない上で不可欠ですが、安価なものなので参加者に持参してもらってもよいでしょう。