4. 管理作業の進め方
里山の自然の成り立ちや管理の意味、それに作業内容は、参加募集の際に、プリントや口頭で一通り理解できるようにしておかねばなりません。しかし、作業当日にも現地で実物を示しながら、より具体的な説明を行うと、参加者の理解が一層深まり、それだけに作業にも熱が入ることになります。
(1 里山管理の趣旨の説明。
この本の前半部分等を参考に里山の成り立ちと保全の必要性を簡単に説明しておきます。
(2 道具の使い方と作業の進め方
道具の使い方については実演を交えながら話すとより分かりやすくなります。但し説明は、あまりくどくどと長くなるとかえってやる気をそぎ、逆効果となります。できるだけ手短にまた、必要に応じてイラストやパネル写真で実例を示すなど、興味を引き出す工夫が望まれます。
(3 その日の作業項目に応じ、特に必要な説明や注意。
例えば、ツツジ類を刈り残す選択的下刈りでは、実物を見せてその特徴や、見分け方のポイントを教える必要があります。また、間伐作業では、事故を避けるために、伐倒に際して周囲の人々に大声で知らせることを徹底しておかねばなりません。
(4 作業はあくまでも気楽に、楽しみながらを第1の目標に。
ノルマや目標があると励みになる反面、精神的に負担を感じさせ、継続的な参加や、活動の発展が望めない恐れもあります。従って事前に、
●作業量に目標やノルマは無いこと。
●無理をしないで、自分の体力に応じてマイペースですること。
●休憩時間でなくても、疲れたら自由に休んでよいこと。
●作業中のおしゃべりは自由であること。
などを明確に伝えておく必要があります。実際に作業が始まると、ほとんどの参加者が時間を忘れて熱中するので適度の休憩は絶対に必要です。