2. 里山の再生と活用
里山が大切な理由の一つとして、既にそこに豊かな緑量の「森」が在ることが挙げられます。いったん緑を剥ぎ取ってしまってから、造成地に植樹して、新たに「森」を復元しようとしても、一定の緑量に達するまでには長い年月を必要とします。
二つ目に、人間の手が加わっているとはいえ、里山の森林はその地域の気候条件や土壌条件に適応して成立したものであるため、一定の抵抗性を持っていることが挙げられます。つまり、造成地に森をつくる場合とは異なり、台風対策の必要や、長期にわたる夏の日照り時にも、水をやる必要が全くないなど、基本的には管理の費用や手数がかからないことです。