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(4) 御嶽・拝所の森を回復・演出する

18) 里御嶽の御嶽杜の回復

里御嶽は現在の集落の成り立ちと深い関係にあり、島の行事や祭事において最も大切な聖域である。しかしながら、その立地環境は極めて厳しい風衝の地にあることからリュウキュウチクに取り囲まれ、その中にわずかにビロウ、シマグワ、ハマイヌビワ、リュウキュウコクタン、リュウキュウマツ等が在来植生として見られる状況である。将来的には里御嶽の本来の御嶽杜と考えられるタブノキ、ヤブニッケイの聖なる杜の回復を進めていく必要がある。

 

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サトゥドゥンの拝殿とヌル殿内。昭和10年代までは高さ10m余のクバの古木が1本立っていたと伝わる(「渡名喜村史」)

 

19) 集落内御嶽・拝所の緑化修景

渡名喜島の集落内には里御嶽(サトゥドゥン)を除いて4つの御嶽・拝所(ニシバラドゥン、クビリドゥン、ウェーグニドゥン、カイジン)と、5つの村ガー(共同井戸:ニシバラガー、ヘーバラガー、クビリガー、ニシガー、ヘーガー)が分布している。これらは現在地への移動と新たな村立てをシンボライズする共通の聖域空間でもあることから、現在のむき出しの状態ではなく緑化修景が必要と考えられる。しかしながら、その緑化修景のあり方についてはフクギを巡らすだけで良いのか、神木は必要ないかなどの検証を踏まえて緑化修景を図る必要がある。村ガーについては現在コンクリートで固められたものを修復整備することと一体となって緑化修景を図ることが望ましい。

 

 

 

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