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6) 渡名喜島の保護植物の明示

渡名喜島には、希有な薬効植物をはじめ多くの貴重植物が自生する宝の島である。これらの自生する貴重植物を将来にわたって保護していくためには、住民の意識の高揚はもとより、来訪者に対しても節度ある対応を求める必要がある。このため、島の玄関である港へ、島の保護植物とその取り扱い注意を明示した標識又はポスターを設ける。

 

(3) 休耕農地の活用と有効利用をはかる

7) 耐乾性の強い薬草栽培への支援

土地改良等の農業基盤整備は完了したものの遊休農地化している畑も少なくない。現在生産されて島の特産品となっているもちきびや島にんじん等に加え、遊休農地を活用してニガナ、ツルナ、リュウキュウヨモギ、ボタンボウフウ、ハマボウフウ等の耐乾性の強い薬草栽培の生産向上が図れるよう、地主や関心ある耕作者に対して専門的な技術の講習、資金情報の提供、地主調整等の支援を行う。

 

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風邪の予防や胃腸によいニガナ

 

8) 伝統家屋の素材苗床として活用支援

遊休農地やかつての段畑を利用してイヌマキ(チャーギ)、モッコク(イーク)、ゲッキツ等の伝統的な木造家屋を将来にわたって支える素材苗床の確保を支援する。苗床はどこでも可能というものではなく、風当たりや集落からの利便性等を考慮し、範囲を緩やかに設け数力所で試みる必要がある。その際は地主への趣旨説明と了解が必要であることはもとより、植樹に関しては単植ではなく混植を基本とし、来訪者のボランティアやお年寄りの生涯学習、小中学生の体験学習等の場を兼ねることも大切である。

 

 

 

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