5] 自然公園
1997年8月1日に渡名喜島は「沖縄県立自然公園」に指定され、沖縄県では久米島県立自然公園、伊良部県立自然公園に次いで3番目の県立自然公園となった。
前述したように、渡名喜島は勇壮で独特の地形や、季節を彩る貴重な植物、そして集落のフクギ(福木)の屋敷林や琉球赤瓦葺の民家、白砂の道で構成される伝統的集落景観があいまって、自然と伝統が息づいた空間を形成している。
自然公園として指定された地域は(図2-5)、港湾と入砂島射爆場を除く渡名喜島の全域及び、周辺海域を含む1,602ha(陸域342ha、海域1,260ha)である。うち251haを第1種から第3種までの特別地域として保護し、海域や集落、農地など(陸域342haのうち91ha)は特別地域と関連する地域として普通地域に指定されている。
貴重な風土が「野外博物館」としての価値を有することから、豊かな自然を適正に保全しながら、自然に親しみ学ぶ場として、効果的な利用が期待されている。