2. 自然的歴史的環境の特性把握
(1) 自然的歴史的環境の特性
1) 自然的環境の把握
1] 位置
渡名喜村は、県都那覇市の北西54.5kmの海上にあり、西に久米島、北に粟国島、南東には慶良間諸島を望み、これらの離島群を結ぶトライアングル(三角形)の中心に位置する島である(図2-1)。行政区は、沖縄県島尻郡に属し、渡名喜島の西方約4kmの海上に浮かぶ入砂島の2島で構成される。
渡名喜島は、東シナ海に点在する慶良間諸島をみても、周囲12.5kmと比較的小島で、L字型の形状をなしている。また、入砂島は逆三角形状の無人島で、現在は米軍の射爆場となっており、渡名喜村の面積は、2島あわせ3.74km2である。
沖縄本島との交通は、那覇市泊港と久米島とを往復する渡名喜島経由の定期船が、主な交通手段となっている。渡名喜島はこのような交通条件などから、観光およびリゾートなどの大きな開発はされずに自然や歴史・文化資源が残されており、多くの魅力と可能性を秘めた島である。