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1. 調査の概要

 

(1) 調査の目的と意義

本村は平成9年に「渡名喜県立自然公園」の指定を受けたのに続き、平成11年には「渡名喜村歴史的景観保存条例」を制定するなど、積極的に自然的歴史的環境の保全に取り組んできた。その結果、平成12年5月には県内2番目、全国では55番目となる「渡名喜村渡名喜島重要伝統的建造物群保存地区」の選定を得るに至り、現在、伝統集落の保存修復及び活用の事業がスタートしたところである。

交通の便が悪く宿泊施設も少なく、観光的には脚光をあびにくい状況にあった渡名喜島が、国の重要伝統的建造物群保存地区選定や県の自然公園指定を契機に注目を浴びるようになってきた。村としても地域活性化の方策として観光振興と地場産業との連携に力を注ぐ方針である。久しく外からのインパクトを受けにくい条件を維持してきた島の自然は、近年明らかに変わりはじめている。島全体の自然的歴史的環境への高い評価を今後とも継承していく管理手法が必要となっている。

このような本村における自然的歴史的環境の学術的意義を鑑みつつ、今後の暮らしや観光及び産業振興の望ましいバランスの上にたった、島の自然的歴史的環境の保全・整備・活用のあり方を取りまとめ、将来に向けた島づくりを推進するものである。

 

(2) 調査の体制

学識経験者、村民代表、行政で構成する検討委員会を設置し、現地視察や現場での説明を重視した委員会議をとおして検討を深め、取りまとめを行った。

 

■調査体制

 

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