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宮崎サテライト会場

 

南九州における国際観光振興〜サミット効果の継承と発展〜

 

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開会の挨拶をする松形宮崎県知事

 

宮崎サテライト会場は2月1日、宮崎市のワールドコンベンションセンターサミットでフォーラムが行われました。テーマは「南九州における国際観光振興〜サミット効果の継承と発展〜」。まず、主催者を代表して松形祐堯宮崎県知事が挨拶したあと、フォーラムは向山秀昭国際観光振興会会長の基調講演のあと、佐藤寿美氏がコーディネーターとなり、足木孝、江渕京太郎、北出明、山本節子、中馬章一、佐藤誠、大西茂の7氏とのパネルディスカッションが行われました。これを踏まえて中央委員による意見交換が行われ、その成果は、全体会議でパネリストの山本節子さんからつぎのような主旨で報告されました。

「まず、宮崎でのサミットは、内外から高い評価を受けました。私は各国の外相、大使にお聞きしたのですが、一般県民の方からホテル・観光施設の方々に至るまで国際感覚のあるおもてなしに感心しておられました。今年開催国のイタリア大使は大いに参考にしたいと語っていました。また、急な2国間会議、急遽開いた昼食会への対応も評判でした。何よりも国際会議についていろいろな勉強をしたこと、できたことが大きな成果です。それから国際コンベンション宮崎として、世界に発信する必要性が示されました。また、地元の方から今後どのようにして受入れ体制をチェックするかという反省、謙虚な意見も聞かれました。今後にどう結び付けていくかという観点については、情報収集と情報発信の仕方についてとくに時問をかけて討議されました。具体的な方法論として、民・学・官一体となった取り組み、ITの活用、人的交流の必要性が指摘されました。

そして今後の有望市場は韓国、中国であり、国際会議だけでなく、2国間会議、企業のインセンティブも取り込んでいくべきとの意見がだされました。最後に観光振興全般の話として、地域ならではの魅力を打ち出すことの大切さが指摘されました。この中で、国際級の音楽祭の開催、スポーツ・キャンプ、コンベンションの誘致、神話の発信では観光ルートの開発といった意見もでた。それから「ネオルーラル」という自然に帰ろうという考え方も示されるとともに、アフターコンベンションではレディースプログラムの開発、外国人への別荘販売などさまざまアイデアが提案されました。」

 

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向山秀昭氏

 

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佐藤寿美氏

 

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足木孝氏

 

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江渕京太郎氏

 

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北出明氏

 

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山本節子氏

 

基調講演

「国際コンベンションの誘致」

国際観光振興会会長 向山秀昭

 

現在、日本人の海外旅行は1,700万人、これに対し日本を訪れる外国人観光客は440万人です。これからはアジア諸国の経済成長などにより大交流時代が到来します。2020年には2.5倍という数字もあります。先ほどの440万人という数は、外国と比べ極めて少なく、世界で36番目、アジアでも下位です。インバウンドの不振は、個人で自由に歩けない。言葉あるいは案内表示の問題、宿泊・交通・入場料の高さ、宿泊費と食事が分離されていないことが要因とされています。しかし、日本は非常に魅力のある観光資源に恵まれています。政府は訪日外国人の数を800万人にする政策を掲げております。今の状態ですと毎年7.6ポイントぐらいずつ増やしていかなければなりません。国際観光振興会もインバウンドに全力で取り組んでいますが、国際競争は非常に厳しい状況です。

 

 

 

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