枕が変わると眠れないという方、中にはいらっしゃるかも知れませんけど、星野さんの場合でいうと、それが、カメラであり、榎木さんでいうと、何ですか、絵の具や、画用紙だったりするんですか?
星野/これがね、カメラって重いでしょう。本当は、持って行きたくないんですよ。本当はね。それで、フイルムも、やっぱり、いっぱい使うから、かさばるんですよ。
だけど、最終的に、化粧品を減らし、服を減らし、カメラを持って行くのね。というのはね、やっぱり、この本もそうなんですけど、こうやって、人がいるでしょう。この、小っちゃくってよくわかんない思うんですけど、このおばあさんがいるんですけど、このあばあさんとは、もう一生会えないわけなんですよね。そうすると、もちろん、私は、記憶の中ではあるんだけれども、薄れてしまうのが恐いのね。だから、何か残しておきたいんですよね。その写真を見ると、写真の時だけじゃなくって、それから、ワーっと広がって、色んな会話や、彼女の手や、声や、色んな事を思い出せるんですよ。それでね、やっぱり、記憶の引き出しを引っ張るために、カメラは必要なのね。
だから、幾つになっても、この写真さえ見れば、私はまた、これはドイツなんですけど、ドイツの、あの空気の中にいつでも行けると思うと、これは、1つ、旅は終わったあとの、またもう1つの、旅ができるという事なんで、どうしてもカメラはね、持って行くんですよ。だから、もっと小っちゃくって、性能が良いカメラがどんどん出てくれると良いなあと思うんですけどね。
司会/星野さんは、もしかして、想像するに、黒くて重たいカメラを、いつも持ってらっしゃるんですか?
星野/いや、そんな事ないですよ。本格的なカメラマンが持ってるようなものではなくて、一応、一眼レフですけれども、普通の人たちでも簡単に写せるぐらいの物です。あと、ちょっと、レンズ持っていくのでね。困っちゃうんですけどね。
司会/そして榎木さんは、毎回欠かさず、旅には、持っていかれます?
榎木/逆に、ちょっと質問したいけど、さっき、枕とおっしゃったのは?枕を旅に持って行かれるの?
司会/持って行きます。よく、すごくスリムで、首だけに当てる枕ってあるのご存知ですか?あれを、私、3年くらい前から使って、手放せなくなってしまって、あれだけは、星野さんは、メーク道具を少なくし、お洋服を少なくするとおっしゃってましたけど、同じように、それだけは、持って行くんです。
榎木/話では、枕が変わると眠れない人って…実際会ったの、初めてかも知れない。
星野/あのね、私たちね、すごくびっくり。そういう、枕を持って行かなければいけないという神経質な…。私たちは、どこでも寝られて、どんな所でも平気なわけよ。
榎木/旅には幾つか、僕は条件があって、やっぱり、どこでも眠れて、何でも食べれて、あと、さっき、本を、話したんだけど、もう1つはね、どこでもトイレできるという、この3つの条件満たすと、世界中どこでも行けるんですよ。
1つね、持っていく物で呆れた人がいたのは、この前インドに行く時に、空港で会った女性の二人連れが、僕も、気安く、誰でも、同じ飛行機乗る人には話しかける方なもんだから、結構、重たそうに、何か持ってるから、「何持ってきたんですか?」って、思わず聞いたんです。そしたらね、「ミネラルウォーターを持ってきました」って。ボトルを3本持ってらっしゃるの。
「え、どうして?」って言ったら、「水が変わるとだめなんです」って言われて。いや、ミネラルウォーターぐらいは、世界中どこに行っても、本当はあるんだけど、色んな人にね、今、枕聞いたし、色んな物を持って行く人に会ったけど、ミネラルウォーターを持って、海外に旅に出たっていうのは、僕は初めて、純粋に、僕は驚きましたけれども。