Q124 サンゴは動物ですか?
A124 サンゴは動物です。サンゴにはいろいろな種類がいますが、多くのサンゴは岩にくっついていて、動き回ることができません。樹木のような枝分かれしたものもいるために植物のように思えるかも知れませんが、動物なのです。サンゴの体は肉と骨からできていますが、サンゴの細胞は細胞壁がなく、また葉緑体なども持っていません。これらは植物の細胞との大きな違いです。サンゴは触手で動物プランクトンを捕らえて口から胃の中に入れ、そこで消化して養分を吸収します。これらのことからも、サンゴが動物であることが分かるでしょう。サンゴの骨は石灰質で弾力性がありません。サンゴには植物のような根はなく、土の中に埋まって休眠する種子もありません。サンゴの体は2層に並んだ細胞からできており、造礁サンゴでは内側の細胞の中に褐虫藻が住んでいます。褐虫藻は光合成ができますので、サンゴは光のよく届く明るい場所に多く住んでいるのです。
Q125 サンゴは動いたり移動したりできるのですか?
A125 サンゴには岩にくっついたまま動けない固着性のサンゴと、岩にくっつかずに海底に転がっているような非固着性のサンゴがいます。固着性のサンゴは動き回ることはできませんが、非固着性のサンゴエビやカニのように活発に動き回ることは困難です。サンゴはイソギンチャクのような形をした小さなポリプが、芽を出してどんどん増え、それらが離れずにくっついたままの状態で数を増やしていってできています。このような形のサンゴを群体サンゴといいます。たった一個のポリプからできているサンゴを単体サンゴといいます。多くのサンゴは夜になるとポリプがのびて触手を伸ばし、プランクトンを捕らえます。ポリプは活発に運動することができますが、群体は動き回ったりすることはできません。砂泥の上に住んでいるサンゴで、ワレクサビライシはゆっくりと動くことができ、スッポサンゴは共生しているホシムシに引っぱられて活発に移動することができます。
Q126 サンゴはどのようにして成長するのですか?
A126 サンゴには群体サンゴと単体サンゴがあります。群体サンゴは沢山のポリプが集まってできていますが、単体サンゴはたった1個のポリプからできています。群体の中のポリプが十分に成長した時には、サンゴの種類によってほぼ同じ大きさになります。群体サンゴの場合にはポリプが脇から芽を出したり、あるいはポリプが2つに分かれるようにして数を増やしていきます。ポリプは必ず骨の中のコップのような穴に入っていますので、ポリプが数を増やすときに骨も一緒に増えていきます。このようにして群体サンゴはポリプの数を増やすことによって成長するのです。群体のどの方向に向かってポリプを増やして行くかによって、さまざまな形の群体ができあがります。ちょうど、芽のつき方や枝の伸び方によって木の形ができあがっていくのと同じようなものです。それに比べて、単体サンゴはポリプが1個しかありませんので、ポリプの大きさが増加して成長します。