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一方CO2は水にとけにくいので、北半球で放出されたものも大気の循環により、南半球へも拡がります。昔は、南半球は大丈夫と思われた時代もありましたが、今、南極点での値は北半球の1.5年か2.0年前の濃度と同じで、増加率は変わりません。水にとけやすいとけにくいかというのが、地球環境での動きに大きな差をもたらしているのです。

 

E サンゴ礁環境の物理・化学

 

Q50 サンゴは動物ですか?植物ですか?

A50 サンゴはイソギンチャクの仲間の動物で、どちらも腔腸動物の仲間の刺胞動物に含まれます。刺胞動物は、口が1つだけ開いた袋(巾着)状の体をもっており、口のまわりを触手が取り囲んでいます。触手の中には、刺胞という他の動物をとらえるための毒針が入っています。クラゲもイソギンチャクもサンゴの仲間です。サンゴは、イソギンチャクとは違う性質をいくつかもっています。まず、個体がどんどん分裂して群体を作ります。次に、浅い海にすむサンゴは石灰質の石の骨格を作り、この石の骨格がどんどん積み重なってサンゴ礁という巨大な海底地形を造り上げます。さらに、サンゴは体内に小さな藻をたくさん住まわせています(共生藻といいます)。浅い海に住むサンゴと宝石サンゴは、同じ刺胞動物ですが少し違うグループで、宝石サンゴは共生藻をもたず深い海に住んでいます。サンゴは動物ですが、植物としての性格も鉱物としての性格ももっているといってよいでしょう。

 

Q51 サンゴとサンゴ礁は違うのでしょうか?

A51 サンゴはひとつひとつの動物体で、サンゴがその石灰質の骨格を積み重ねて造る海底地形をサンゴ礁といいます。サンゴだけでなく、石灰藻、有孔虫、貝など石灰質の骨格を作る様々な生物が、サンゴ礁を作るのに寄与しています。サンゴ礁の地形は、陸地とサンゴ礁とが接した裾礁、陸地とサンゴ礁の間に深さ数10mの浅い海(礁湖:ラグーン)を持つ堡礁、サンゴ礁だけがリング状につながった環礁の3つのタイプにわけられます。3つのタイプの地形の出来方を説明したのはチャールズ・ダーウィンでした。海のまん中に火山島ができるとその回りを裾礁が縁取ります。島が徐々に沈降していくと、サンゴ礁は上へ上へ、外へ外へと成長し堡礁になります。ついに島が水没してしまうとサンゴ礁だけがリング状に残って環礁になります。この説は後に環礁のポーリングによって証明され、島の沈降はプレートテクトニクスによって説明されています。

 

Q52 サンゴってどうやって増えるのでしょうか?

 

 

 

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