このような特徴的な氷結晶構造を持つ地下氷が、シベリア各地あるいは極地カナダなどで現在形成されつつある。その一例を写真-3に示す。極北のツンドラ地域には規則的を網目模様が形成されている。これをツンドラ構造土と呼ぶ。一辺の大きさは10-20mである。模様の部分が水田の畔のように数10cm盛り上がってる。その盛り上がり部分には亀裂が入っている。こうしたツンドラ構造土の断面を観察することが出来る。写真-4は北極海沿岸で海岸浸食でツンドラ構造土が露出している例である。楔状の氷が凍土中に入り込んでいる。これを氷楔と呼ぶ。ツンドラ構造土の盛り上がりの部分の下には、氷楔が形成されている。氷楔の上端部の幅は約2-3mで、地表から楔の先端までは2-3mである。