謎の地下氷―エドマ―
東シベリア地域の北極海海岸線やレナ河・ヤナ河・コリマ河の下流には、永久凍土中に巨大な地下氷が存在している。この地下氷をエドマと土地の言葉で呼んでいる。もともと食べられつつある大地という意味であり、後に説明するように、この地下氷が最近の温暖化で急速に融解・浸食されつつある。このエドマがいつどのようにして地下に集積したのか、その成因は不明であった。エドマは最終氷期の大規模な気候変動のもとで形成された、ユニークな地下氷であることが、最近の日ロ共同調査の結果から明らかになった。またこれが地球温暖化に大きな影響を与えていることも判明した。