OB club member's Voice Box -Baseball Forever-
映画「FARM」企画・脚本・主演 後藤祝秀(元中日/投手)
拝啓 皆さま方におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。この度、私の近況を載せていただけるということで喜んで一筆啓上させていただきます。
永年企画して参りましたプロ野球を舞台にした映画が、インターネット・プロバイダーの(株)MTCIのご支援で製作できるようになりました。舞台となる球団は私が在籍しておりました中日ドラゴンズです。そこで、星野仙一監督に監修をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。中日ドラゴンズの協力もほぼ承諾を得られたところです。
自分の事を書くのを忘れていました。私、現在俳優をやっております。(バカな奴だとお思いでしょうが)全然売れていないので誰も知りません。でも今回は自分も出演するので、少しでも知ってもらえると有難いのですが…。ちなみに芸名は「マック後藤」です。
くだらないことばかり書いてる場合じゃないので、どういう映画を作りたいのかというと、野球は日本の国技とも言える程たくさんのファンを抱えるスポーツです。しかし、アメリカでは数多くの野球映画が製作されヒットしていますが、日本ではヒットしないと言われ、あまり製作されていません。
そのような風潮の中、本場の野球映画にも負けない新しい志向の野球映画を生み出そうと思っています。アメリカの作品にも負けない真の野球映画とはなんだと問われると(私見ですが)野球シーンの描写の迫力の違いです。日本ではどうしても役者中心の配役になり、野球技術が伴わず「一億総評論家」と言われる観客の目に訴えられないのです。それと映画監督が野球の知識不足、勉強不足のため、カメラアングルや演出面で迫力を表現しきれていないきらいがあります。もう一つ、映画のドラマ性を重視しすぎてしまい野球のシーンがあまりにも少なく、野球映画と言えるものではなくなっているのです。「投げた、打ったのシーンこそが、野球映画のドラマなのであるー」。これが私の持論です。
以上のようなことを踏まえて、中日ドラゴンズファンだけでなく『野球を愛するすべての人たち』に感動してもらえる映画を製作していこうと考えています。日本プロ野球OBクラブ、社団法人全国野球振興会の皆さまにも野球発展のためとご理解いただき、協力、そしてご指導ご鞭撻いただけたら幸いです。
敬具
平成十二年六月八日
※映画「FARM」は中日ドラゴンズのファームで闘う選手たちの奮闘ぶりや苦悩の様子を描いた映画です。後藤さんの他元ヤクルトの広沢好輝さんも出演予定。いよいよ撮影が開始されるとのこと。乞ご期待!!
ここまできたら技術的な面ではなく、できることをきっちりとできるよう反復練習を繰り返し行うだけです。選手がベストを尽くせるような雰囲気つくり、またその準備をしてあげたいと思っています。
オリンピックでは野球という共通のスポーツ(ルール)の下でいろいろな国々の人と交流することができるのでとても楽しみにしています。
ライバルはアメリカ、キューバ、韓国、オーストラリアになると思いますが、もちろんメダルをとってきます。
こういう機会はないので最高の思い出をつくり、また皆さんにも感動を与えられるよう精一杯やってきます。
■長崎慶一(打撃コーチ・背番号「35」)