日本財団 図書館


130-1.jpg

PartidaのBHS

健診待ちの行列は建物の外にあふれていた。

 

BHWの活動は大きめのノートのような記録表に記入されている。記録表は具体的に村人すべての個人名から家の数、井戸の数まで把握されていて、血圧の測定結果、結核調査、家族計画、妊産婦検診などの各項目があった。

 

・BHSで行われていたこと

RHUで話を聞いたUnders Clinicが実践されていた。今日は月に1度のImmunization Day(予防接種日)ということで、続々と村人たちが集まってきた。予防接種が効果があり、大切なことだと知っているからこそ、集まってくるのである。40組程の母子がきたが、父親同伴だったのは2組であった。これを多いとみるか少ないとみるかわからないが、同伴していた父親は児の出産にも立ち会ったということで、父親としての意識レベルが高い人がいることは確かなようである。

以下、具体的に私たちが目にしたものを説明する。

※1 growth monitoring(体重測定);体重の測定をし、yellow cardとwhite card(後述)に記録していく。身長の測定は行っていない。体重の測定は、ゆりかごを天井からつりさげ、そこに赤ちゃんをのせていた。

※2 貧血予防(ヘモグロビンのチェック);採血後HClを加え溶血させヘモグロビン値を見た目の濃さでチェックする。手軽な検査法なので、貧血のスクリーニングとして便利である。

※3 immunization(予防接種);本日の目玉商品である。expanded program of immunization (EPI)として、いつ、何のimmunizationを行うか規定されているが、私が実際に目にしたのはBCG、三種混合、ポリオである。BCGと三種混合は上下肢に同時に注射を打っていた。ポリオの経口投与は我々学生にもやらせてもらった。

 

その他、壁際の棚には、ピル、コンドーム、IUDなど避妊具がおいてあり、家族計画も実行されている。村人達の話を聞くと、中には子供が13人いる母親もいるが、たいていは2〜3人の子供が欲しいと言う人が殆どで、家族計画を理解している人が多い印象だった。事実、BHWの活動記録表によると、約40人程の名前が家族計画のところに載っていた。避妊方法はピルが殆どだそうだ。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION