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で、こういう人がトップに立って指導していれば大丈夫だと思ったのです。だから、国際医療がうさん臭いなんて誰が判断するんだろうと。外から見てる人にはそう見えてしまう事もあるかもしれないけど、やっている人にはそんな感情はないはずじゃあないのか。

*うさん臭いのは、利益やカネがからむから。しかし、利益そのものは集団の運営、維持に不可欠で、それがうさん臭いというなら、資本主義そのものがうさん臭いといっているので、国際保健に限った特有のものではない。でもそれを運営する人が誠実にやらないと本当にうさん臭いものになってしまうのです。

*国際保健が出来ることの限界をしっかり認識せず、理想論が聞こえてくるように思えるからうさん臭いのでは。

*国際保健協力をするにしても、やり方による。つまり、こちらから一方的に援助するのではなく、現地住民が本当に必要としていることをする。「自立を促す」とよくいうけど、そういうのはおかしい。だって、もともと現地の人は自立しているんだから。だから、ただ援助するのではなく、現地の人と一緒になってやっていくことが大切。

だから、人をいっぱい送るというのはどうかと思う。できるだけ現地の人を立てて、現地の人が中心になるようなやり方が良いのでは。

 

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総括ミーティング

分科会に分かれての議論中、国際保健そのものを疑ってみるところから始めた。

 

◎コメント 「最後に」

*ハッキリと答えのでないものをミーティングのテーマにしたため、まとまらないディスカッションになってしまったのは否めない。結局のところ、将来国際協力に直接関係するかもしれない私たちにとっては、たとえ「うさん臭い」ものだとしても、それでもやって行こうと思える動機を得ることが大事なのではないか。

 

 

 

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