3月10日(金) ―午後
○本日のスケジュール・内容
JICA訪問
1. 目的
JICAが担当しているのは、二国間贈与のうちの技術協力と無償資金協力の調査、実施促進業務である。以下に、JICAの事業を列挙する。
(1) 技術協力事業
・研修員受入れ事業
・専門家派遣事業
・機材供与事業
・プロジェクト方式技術協力事業
・開発調査事業
(2) 青年海外協力隊派遣事業
(3) 技術協力のための人材養成及び確保
(4) 無償資金協力事業の調査・実施促進業務
(5) 開発協力事業
(6) 移住事業
(7) 災害緊急援助業務
総合的な援助を進める上で、1) 研修員の受け入れ、2) 専門家の派遣、3) 機材の供与、の3つの協力形態を組み合わせ(プロジェクト方式技術協力)といわれる協力を行っている。この協力方式では、相手国に協力の拠点をおき、長期的な計画に基づき、その国の実情に適した技術の開発や協力、さらにそうした技術を現地に根付かせるための訓練や普及活動を行い、国造りを強力に支援している。プロジェクト方式技術協力の実施プロセスは、相手国側の協力要請→事前調査団の派遣→プロジェクトの運営(実施協議、計画打ち合わせ、巡回指導、機材修理、エバリュエーション調査・協力効果の調査)→フォローアップ→アフターケア、である。我々JICA班は、特にevaluationに興味を持ち、今回のフェローシップにおいて、フィリピンでのJICAのプロジェクト方式技術協力活動の評価を試みることにした。
2. 実習内容
(1) JICAマニラ事務局訪問
JICAが関わっているフィリピンの開発援助活動ならびにフィリピンの政情について伺った。
A. 政情;所信表明演説を初めてタガログ語で行ったエストラダ大統領は貧困撲滅計画、初等教育普及を政策としている。フィリピンには農地改革省があり、土地の開放を行っているがあまり進んでいない。また、小学校には90%以上の子供が入学するが、中学校には40%程度しか進学せず、中学校の中には全校生徒8,000人の学校や、1教室80人の教室があり、環境の向上が求められている。また、一村で一品を出そうという農村での試みも挙げられていた。