團伊玖磨さんの芸術活動の全貌をご紹介する「DAN YEAR 2000」が、2000年6月から2001年3月まで、文字通り世紀を超えて開催されますことを、心からお喜び申し上げます。
戦後、様々な場面で奏でられてきた團伊玖磨さんの作品は、どれもが日本の音楽文化の中でさん然とした輝きを放っています。日本人の心の故郷ともいえるその旋律は、常に私たちに懐かしさと温もりを与えてくれます。
團さんは、いつの時代にあっても国民とともに歩む作曲家としてあり続け、昨年度は栄えある文化功労者ともなられました。
さらに、神奈川県におきましては、芸術文化の創造・発信拠点として設立された、(財)神奈川芸術文化財団の初代芸術総監督として、また、平成10年度からは理事長としても活躍されるなど、神奈川の芸術文化の発展と振興にもご尽力いただいており、感謝に堪えません。
また、その活動は、作曲や指揮といった音楽活動にとどまらず、文筆活動など多分野にわたっています。素晴らしい團さんの芸術活動が、「DAN YEAR 2000」の実現により、ご活動の拠点とする神奈川を中心に、全国各地の皆様に発信されますことを本当に嬉しく思っております。
開催に当たり、日本音楽界でも異例の9ヶ月の長期にわたるビッグフェスティバルの本企画に賛同して惜しみないご協力をいただいております全国の皆様、そして、(財)神奈川芸術文化財団の皆様に、お礼を申し上げますとともに、お祝いのことばとさせていただきます。