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また、動物の種によって最大寿命が大体決まっていますが、体重あたりの酸素消費速度が遅い種ほど寿命が長い傾向があります。油やプラスチックが酸素で劣化する事は知られていましたが、同じ様な事が生体でもおきるという事が、今大変ホットな話題となっています。

酸素による障害が本当に発癌とか老化に繋がるのかという事について、分子生物学的、医学的にきちんとした研究が進んだのは1980年代になってからです。生活習慣病と呼ばれる糖尿病など、加齢に伴って発病の確率が高まる病気と酸化との相関が非常に高い事もわかってきました。例えば、動脈硬化は俗に悪玉コレステロールと呼ばれる脂質の酸化が引き金になる事は間違いありません。

 

 

 

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