1] 事務所内において事業主が女性労働者に対して性的な関係を要求したが、拒否されたため、当該女性労働者を解雇すること。
2] 出張中の車中において上司が女性労働者の腰、胸等に触ったが、抵抗されたため、当該女性労働者について不利益な配置転換をすること。
3] 営業所内において事業主が日頃から女性労働者に係る性的な事柄について公然と発言していたが、抗議されたため、当該女性労働者を降格すること。
(5) 「環境型セクシュアルハラスメント」とは、職場において行われる女性労働者の意に反する性的な言動により女性労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等当該女性労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることであって、その状況は多様であるが、典型的な例として、次のようなものがある。
1] 事務所内において事業主が女性労働者の腰、胸等に度々触ったため、当該女性労働者が苦痛に感じてその就業意欲が低下していること。
2] 同僚が取引先において女性労働者に係る性的な内容の情報を意図的かつ継続的に流布したため、当該女性労働者が苦痛に感じて仕事が手につかないこと。
3] 女性労働者が抗議をしているにもかかわらず、事務所内にヌードポスターを掲示しているため、当該女性労働者が苦痛に感じて業務に専念できないこと。
3 雇用管理上配慮すべき事項
職場におけるセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主は、雇用管理上次の事項について配慮をしなければならない。
(1) 事業主の方針の明確化及びその周知・啓発
事業主は、職場におけるセクシュアルハラスメントに関する方針を明確化し、労働者に対してその方針の周知・啓発をすることについて配慮をしなければならない。