事例12
頻回欠勤から退職に至った事例
26歳、男、公務員
大学卒業後、某省庁に勤め4年目、まだそれほど難しい仕事についているわけではありません。
2年ぐらい前から、欠勤が目立つようになりました。といっても、長期間続けて休むわけではなく、週に1日とか2日とか場合によっては3日も、何となく調子が悪いとか、風邪をひいた、腹痛でと連絡はして来るので無断欠勤ともいえないわけでした。
悪いとはいいませんが、年次有給休暇は100%消化、超過勤務もまずしませんでした。
職場としては、本人が身体の具合が悪いというのに無理に出て来るようにともいえず、一応休むという連絡はして来るのでどうしたらいいのか悩んでいました。事実このような状況では、本人の担当の仕事に穴があきますから、だれかが代わりにやらざるを得ないということになります。
とうとう上司が、無断欠勤をしているわけではないが、こう休みが多くては、職場でも仕事上困るから、どこが悪いのか、きちんと健康診断をしてもらうようにいい渡しました。本人も上司の命ずるままに、主として内科的な検査は受けましたが、どこといって異常は認められませんでした。
上司としてもずる休みとはいえないものの、これではどうにもならないからということで人事課とも相談しましたが、当然ことながら、そういう状況では配置転換も無理ですから、人事課長が、本人を呼んで、精神的な病気とはいわないが、内科の健康診断で異常がないのなら一度、精神科なり心療内科などでみてもらうようにといいました。
余談ですが、よく風邪をひく、咳がでるなどの症状が頻繁におこり、検査をしても特別な異常がないため、精神科を受診、自律神経失調症との診断で、安定剤を投与されてよくなった例があります。