日本財団 図書館


イ ストレス解決の三つのR

いろいろな本にも出ていますが、3つのRという言葉があります。

休息を取ることは極めて大切なことですが、これについても詳しくは説明しませんが、後で職場不適応にどう対応するかというところでも問題になってきます。また、Active Restという言葉を見て、なるほどと思いました。前のストレス症候群の中で説明した休日神経症などとも関係してくることですが、休息というのは、じっとしていることではないのだそうです。普段していることから離れるということなのだそうです。だとすれば、休みの日に、テニスをする、ゴルフに行く、家庭菜園をするなどということは、結局は休養なのだということだといっていいようです。

別ないい方をすれば、レクリエーションということにもなるわけですが、私はどういうレクリエーションがストレス解消になるということはないのだと思います。それぞれがいいと思うことをやればいいのであって、いわば、行き当たりばったりでも構わないのではないのでしょうか。

休日には、ふだん頭を使う、神経を使って仕事をしているから、身体を動かすことが、Active Restだといっても、たまには、一日中テレビを見てごろごろしていることがあっても悪いとはいえないでしょう。余りストレス解消のためにとか構えてしまわないことも大事なことです。

よく、うつ病になりやすい人は性格的に几帳面な人が多いともいいます。実際にあった話ですが、非常に几帳面な人が、このところ仕事の面でストレスがたまってきたと自覚したところはよかったのですが、ものの本をみると、そういう時は休日に何かレクリエーションをするようにと書いてあった。そこで、休みになったので、さて何をすればストレス解消になるのかと考えはじめて、なかなか決まらない。ストレス解消のために何をやったらいいか悩んで、それがまたストレスになったというようでは、まさに本末転倒ということになってしまいます。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION