もう一つ聞き慣れないかもしれませんが、テクノ依存症という言葉が出てきます。ひとことで言えばコンピューターが好きで、それにのめり込んでしまうような状態でしょうか。確かにパソコンは面白くて面白くてという人もいるようですし。
その場合、二つの問題があります。一つはコンピューターに関心が集中して、他人との人間関係がわずらわしくなる。コンピューターは、操作さえ正しければ自分の思うようになるということで周囲の人たちとの人間関係が希薄になる。次いで円滑にいかなくなるといった状況が起こり得ることです。これは職場の中で協力しながら仕事をしていくという点から考えると困った問題になることもあるでしょう。
もう一つは、コンピューター的な発想は、人間関係にマイナスになることがあるということでしょう。この表に書いてあるように常に論理的で完全であることを求めるということになると、人間関係はギクシャクします。講演の時、半分ジョークのように、「二人で、割り勘でお酒を飲みに行って勘定の時、5,000円なら2,500円ずつ払う、それはコンピューター的ではない。一人はビールを一杯余分に飲んだ、つまみも少し余分に食べた、だから一人は2,750円、もう一人は2,250円」ということになりませんかと。
少し極端な話ですが、ある意味では人間同士の付き合いは、灰色だったり、玉虫色だったり、あるいは外交辞令的であったりする面もあることも否定するわけにはいかないのではないかと思います。
テクノ依存症の方はコンピューターがもたらした一つの現れであって、単にストレス状態というよりは、その人その人の人間性の問題かもしれません。
コ 仕事中毒(ワークホーリック)
仕事中毒というのは、このごろは余り耳にしなくなったかもしれません。仕事以外には全く関心がないというような人がもしいれば、どこかでダウンしてしまうということでいわれたのでしょう。ライフスタイルのところでも少しふれました。