役を演じる人が変わるのですから、ケースについては、その人なりに作り替えて相談をしてもかまいません。ともかく、俳優・女優にでもなったつもりで、自由に架空の人物を演じてみます。
年齢にこだわる必要はありません。部長が新人役をやって、新人が部長役をやってもかまいません。男性が女性役をやり、女性が男性役をやるということもあります。
むしろ、日常の自分と違う役を演じてみるほうが効果があるようです。
(3) 両方の役をやってみる
ロールプレイでは、片方の役だけではなく、両方の役をやってみるということが重要です。特に、相談をする相談者役をやってみることはとても大切なことです。
といいますのは、人に自分のことを相談することがいかに難しいか、いかに話せないものかなどということも分かるからです。
そういうことに気付けば、相談をしてくれた人が、沈黙をしたり、しどろもどろになったり、なかなか本題を切り出せなかったりしても、とまどうことなく、相手の気持ちを共感できるようになってきます。これは、相談を担当するときにとても貴重な経験になるのです。
(4) ロールプレイ後には話し合いをする
ロールプレィが終わったら、二人で話し合いをします。カウンセラー役は、聞き役に徹してみてどうだったのか、などの感想を述べ、相談者役の人は十分に話を聴いてもらったという実感をもてたかどうか感想を述べます。二人で、そのケースについてどう対応したらよいかということまで話し合ってみてもよいでしょう。
(5) オブザーバー(観察者)を付けるとさらによい
ロールプレイは二人いればできますが、三人一組、四人一組になって行うとさらに効果的な研修ができます。