5 カウンセリング・マインド養成研修の方法
カウンセリング・マインドの研修を行うときには、相談場面の疑似体験をしてもらうというのが一番です。
ここでは、カウンセリング・マインドを養成するための研修の仕方について説明をします。
(1) ロールプレイを活用する
ロールプレイというのは、二人一組になってお互いがカウンセラー役と相談者役を演じてみるという方法です。
まず、はじめに片方の人がカウンセラー役になります。そして、もう方の人が相談者役として、相談を展開していきます。職場では、ロールプレイというものをしたことのない人がほとんどのはずですから、あらかじめケースを決めておいて、行ったほうがよいでしょう。
ケースはどんなケースでもかまいません。例えば、「新人がノルマに苦しんでいるケース」などと架空のケースを設定して、相談を持ちかけます。その場合は、相談者の人は、ノルマに苦しむ新人役になりきって自由に演技をするのです。
カウンセラー役の人は、共感的態度でひたすら聞き役に徹します。
このときには、これまでに説明したことを思い出しながら、進めていきます。あいづちをうったり、開かれた質問をしたり、自分なりに工夫して、じっくりと話を聴きます。相手の立場に立って行うということがポイントです。
5分程度、10分程度などと、時間を決めておいて、およそその時間が来たら相談のロールプレイをやめます。
(2) 役を交代してロールプレイを行う
次に、交代をしてロールプレイをまた行います。カウンセラー役をやった人が、相談者役をやり、相談者役をやった人がカウンセラー役をやります。