全く情報がないのと、多少なりとも情報があるのでは、部下の不安感も違ってきます。
ただし、情報は総合的な判断のもとに自信と責任をもって、行うことが大切です。不適切な情報を与えれば、相手を混乱させてしまうことになりかねません。
イ 助言と説得、そして欠かせない説明能力
助言(アドバイス)とは、具体的にどのようにしたらよいかについて、その対処法や解決法について教えてあげることをいいます。時にはリハーサルでやって見せることにより行動に深くかかわりを持つことになります。
また、説得とは、相手の習慣化してしまった不適切な考えや信念を、正しい考えや信念を持つように働きかけることをいいます。職員個人の要求と職場での方針と合わない場合は、根気よくこちらの考えを受け入れてもらえるように話し合いをしなければなりません。
最近、職場で多く発生しているトラブルとしては、評価や人事異動に関して全く説明をしないというケースがあります。監督者には、部下に対して「きちんと説明をする能力」も求められています。
もちろん、助言(アドバイス)や説得、そして説明は、一方通行ではなく話を十分に聴いてから、納得のいくような形で行います。その際に、いくつかの解決方法を提示したり、代替案を提示するなどして、最終的には相手に自主的に選択をしてもらうことになりますが、一定の方向性をしめしたことになるわけですから、それなりの覚悟も必要です。
また、自分の行った説明や提案した案を、相手がきちんと理解しているかどうかをさらに「聴く」ということも重要です。
ウ 「励まし」は相手の心理状態を見て
人を勇気づけ、やる気にさせるには励ましが有効です。迷いのある時や、スランプにある時に心のこもった励ましで乗り越えたりできます。