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この直面化には次のようなものがあります。

・ 相談者のものの見方、行動が事実に反していることに気付くようにすること

・ 論理療法でいうところの非合理的な思い込み(イラショナル・ビリーフ)に対する直面化

・ 相談者のいっていることと、非言語的な表現の矛盾への直面化などです

(対決技法例)

・ あなたの話を聞いて、私には…のように思えます。どうですか。

・ あなたは前回は…といい、今回は…といいます。それはどう違いますか。

・ あなたは楽しいと言っているのに、声がとても沈んで聞こえます。それはどうしてですか。

4] 行動支援技法について

上記のようなプロセスを経たあと少し動き出した相談者に対して、行動計画、実行、自己評価への支援を目的としたより具体的な技法です。

(行動支援技法例)

・ あなたの計画について、話してみてください。

・ その計画は上手くいきそうですか。(efficacyの確認)

・ できそうな計画で一歩一歩進みましょう。

 

(4) 話を聴くスキルのまとめ

以上、話を聴くスキルについて順を追って解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

「話を聴く」ということは、単に受身の行為ではありません。一人の人間が自分を探し求めて、今まで気付かなかった自分に出会い、新しい生き方を歩み始める。そういう一連の過程に積極的にかかわっていくという、圧倒的に主体的な営みなのです。

したがってこれから「積極的傾聴法」を学ぼうとする人の第一歩は、まず自分自身で、自分探しの旅に出かけてみることではないでしょうか。これまで学んだ学習に沿って、自分自身の人間観、他人に対する態度・姿勢について、一度じっくり振り返ってみてください。そして自分自身の心の声にじっと耳を傾け、必要とあれば、対決技法により自分自身との対決をしてみてはいかがでしょうか。そうすることで今一度、“The way to do is to be.”というロジャーズの言葉の持つ深い意味を、しっかり胸に刻みつけて欲しいと思います。

 

 

 

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